

CASE65 清掃、設備管理のノウハウで学校安全の担い手に ―消費者安全調査委員会が学校施設・設備の事故調査報告を公表―
2023/04/27 10:49
2023/04/27 16:30 更新
学校設備管理を担当するAさん(68歳、男性)は、夕方5時、辺りが少し薄暗くなりはじめたころ、正門を施錠した。
残った生徒がいないか確認・見回りをしながら用務室に戻る途中、前庭の段差に躓き転倒、膝を強打した。
この場所では以前から生徒の怪我の発生が多い箇所ではあったが、日没間際でさらに足元が見づらくなっていたことが災いした。
大学から小中学校まで、学校施設の管理、清掃、警備を多くのビルメン会社で請け負っています。
教室、講堂、運動場など対象となる設備の変化が大きく、災害の発生リスクも高くなっています。
4月は新入学の季節です。夢と希望をもって入学した生徒たちを事故から守り、そこで働く人たちの安全を確保する活動を進めていきましょう。
今年3月、消費者安全調査委員会が全国の公立の小中学校で発生する事故の原因調査と再発防止対策について、公表しました。
報告書によれば、最近10年間で「教室の窓から転落」「ゴールポストが倒れて下敷き」などで、生徒が死亡する事故が9件発生しています。
死亡例を除いた事故も2017年度から5年間で103件発生していて、「窓、ドアなどのガラス」(26%)、「ドア、扉(挟まれ、激突など)」(12%)、「ゴール、ひな壇、テントなどの施設、設備」(10%)、「窓(挟まれ、転落など)」(8%)が主な事故原因となっています。
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